2020年10月28日 更新

ソーシャルリスニングとは?概要から、重要度の増す背景まで

ソーシャルリスニングとはどのような手法か、またなぜ近年その重要性が増しているのか、具体的な実施手順からおススメのツールまで分かりやすくご紹介します。

gettyimages (1230)

こんにちは!マーケティングリサーチジャーナル編集長の高橋です。この記事ではソーシャルリスニングとは何なのか、なぜ今その重要度が増しているのか、どのような課題に対して効果的なのか、また具体的な実施手順とツールについて解説いたします。
 
ソーシャルリスニングについて調べている方であれば一読して損のない内容です。
この記事が少しでもお役立ちできれば幸いです。

ソーシャルリスニングとは?

ソーシャルリスニングとはFacebookやTwitterなどのソーシャルメディアから消費者、ユーザーの生の声を集め、分析することでマーケティング施策に役立てる手法のことを指します。

一般的に顧客の声を収集する方法としては真っ先にアンケートがあがります。アンケートは安く早く大量に消費者の声を集めることが可能で、その対象者も指定することが可能です。素晴らしいメリットが多くある一方で、アンケート実施者が主体的に集めた意見であるという側面は避けて通れません。
設問文の聞き方や選択肢の設定によっては、誘導的に求めた回答を導き出してしまうことすら起こり得ます。

例えば、以下の例を見てみてください。
 (1228)

この2つを比べた際には恐らく「嫌い」と回答する方の割合が異なるでしょう。極端な例ではありますが、回答結果に対して意図的に影響を及ぼしてしまうことも起こり得ます。

それに対しソーシャルリスニングは、アンケートという用意された場ではなく、SNSという生活の一部において消費者が自然な姿で発する意見を拾う手法です。日々の投稿においてマーケティングに利用されるという意識、つまり見られている意識はないので、生活者の本音が垣間見えます。 ソーシャルリスニングとは、アンケートに比べ手軽さはありませんが、リアルな声を拾うための一つのマーケティング手法です。

SNSの利用率、利用時間が拡大する中でソーシャルリスニングのプレゼンスが高まっている

ソーシャルリスニングの重要性は近年、更に増しています。その要因としてSNSの利用率、利用時間の拡大が挙げられます。下記のグラフを見てください。
ICT総研|市場調査・マーケティングカンパニー

ICT総研|市場調査・マーケティングカンパニー

こちらは2013年度からのSNS利用者数、利用率の推移ですが、両者とも右肩あがりで増えていることが一目瞭然で見て取れます。
出典:2018年度 SNS利用動向に関する調査(株式会...

出典:2018年度 SNS利用動向に関する調査(株式会社ICT総研)

こちらは1年前と比較して各ソーシャルメディア利用時間がどのように変化したかというグラフですが、スカイプを除き多くのソーシャルメディアにおいて利用者数が向上傾向にあることが分かります。

現在、ソーシャルメディアは一般生活者にとってなくてはならないものになっています。多くの人がソーシャルメディアで商品を検索し、購買後までの一連の経験について投稿をします。
もはや、企業はそのマーケティング活動において、ソーシャルメディアを避けては通れません。

ソーシャルリスニングで何が分かる?

ここまでソーシャルリスニングの概要、また広まりを見せる背景について解説しました。ではソーシャルリスニングは万能なのかというとそういうわけでもなく、相性のいい課題としてはプロモーションやキャンペーンの効果測定、消費者インサイトの特定、ブランドイメージの把握、商品やサービスに対する意見の抽出などが代表的です。

本記事ではその中でもプロモーションやキャンペーンの効果測定、消費者インサイトの特定の2つについて紹介したいと思います。
gettyimages (1231)

プロモーションやキャンペーンにおける効果測定

効果測定は施策によって相性の良し悪しがあります。まず、Google広告等のネット広告であれば管理画面からクリック率や購買への寄与率を確認できるため、そこを見るのが手っ取り早いですよね。CMだと冒頭でも登場したアンケートを用いることがあります。CMの出稿前後においてユニークユーザーに調査を行い(アンケートの回答者が重複しないようにすること)、認知率を聴取します。例えばCM出稿前に25%であった認知率30%まで向上すれば差分の5%をCMの広告効果として捉えることが出来ます。(現実には複数要因が絡み合っているのでそう簡単なものでもありませんが。)

同様にソーシャルリスニングも効果想定の一つの手段として用いることが出来ます。キャンペーン前後でSNS上において、どれだけ商品名の言及が増えたか、キャンペーンに対しての反響があったか等をトラッキングし、認知など各種KPIの向上度合いを捉えることが出来ます。

もちろん施策によってどの効果測定手法が適切なのかは変わります。時には手法を組み合わせる必要もあります。思考停止でソーシャルリスニングが良い、アンケートが良いということはなく、施策に応じてどのように効果測定を行うのが適切か、考えて頂ければと思います。

消費者インサイトの特定

消費者インサイトの特定においてもソーシャルリスニングが有効となります。
ここでもアンケートを例に挙げます。(弊社はアンケートのツールを提供しており、アンケートの有効性については十二分に認識しております。ただし、手段はどう使うかが大事であり、ここでは間違ったアンケートの使い方を例として掲示します。)

まず、アンケートでは本当のインサイトが抽出できないとはよく囁かれる議論です。
車がなく人々が馬で移動していた時代に、より早く走るために何が欲しいかと聞いても車と答える人はおらず早く走る馬としか答える人はいません。これは俗に言うマーケティングリサーチ不要論であり、以下の記事でも私の考えを述べています。

アンケート調査って本当に意味がない?マーケティングリサーチ不要論について考えてみた

極端な話、以下は良くないアンケートです。
「どんなお菓子が欲しいですか?」
回答者は甘いお菓子、カロリーの低いお菓子などと回答するでしょうが、そこからどう商品開発に結び付けますか?

インターネット上のソーシャルメディアはもはや生活の一部であり、だからこそソーシャルリスニングでは消費者の生の意見を拾うことができます。ふと「~~なお菓子が欲しい」というつぶやきがtwitterにあれば、そこから思わぬ商品開発のタネが生じます。インサイトの獲得のため、ソーシャルリスニングは非常に相性の良い手法です。

ソーシャルリスニングを行う上での流れ

続いて、ソーシャルリスニングの実施手順について解説していきます。

1、目的の明確化

まずソーシャルリスニングの実施における全段階として目的を明確化する必要があります。戦略なき戦術は失敗すると言われるように、目的が明確でない状態でない状態で調査を行っても「なんとなく有益そうだけどどう活用したらいいか分からないデータ」しか手に入りません。

一例として、前述したキャンペーンの効果測定であれば、認知等の指標に何%寄与したと判断できればその施策は効果的であったとし、今後も継続するという判断ができますよね。あらかじめラインを引いておくことが重要です。

2、情報収集の経路設計

上述の目的を達成するために、最適な情報収集元とキーワードを決めます。情報収集元とはTwitter、Facebook、企業のHP、個人ブログなど多岐のメディアの中でどれが最適かということです。キーワードとは、何で検索を行うかというキーワード選定のことを指します。

3、調査の実施~データ解析

この段階でようやくソーシャルリスニングを実施し、収集したデータを解析します。なんとなく、で集めたデータは解析が難しいので、前段階の準備で仮説を作ったうえでデータを収集することが大事です。これはアンケートでも同様です。仮説無しに行った調査を様々な軸でクロス集計にかけてみて、何か面白い傾向が発見できないかな、と時間をかける必要がありますが、良い調査はあらかじめ仮説をもとにクロス集計の軸が決められていることが多いです。

ソーシャルリスニングのツール紹介

最後に、ソーシャルリスニングを行う上でのツールをご紹介いたします。自社の課題に応じてどれか適切なのかを見極め、ツールを選定して頂ければと思います。

Social Insight

 (1216)

TwitterやFacebookを始めとしてほとんどすべてのソーシャルメディアに対応しており、自社や競合の状況についてまとめて調査を行うことができます。大手企業を始めとして多くの会社に導入されており、ビジネス版であれば初期費用5万円、月額費用5万円とライトに始めることが可能です。これからソーシャルリスニングを始めようという方にはぜひ。

Social Insightはこちら

見える化エンジン

 (1219)

ユーザーフレンドリーなインターフェースで高い操作性を誇りますが、一方で非常に多くの機能を保持しており精度の高いソーシャルリスニングを実施することが可能です。    初期費用は60万円~、月額費用は15万円~と少々値は張りますが、本格的なソーシャルリスニングを行いたい方へおススメのツールです。

見える化エンジンはこちら

Insight IntelligenceQ

 (1222)

最後に紹介するのはこちらです。Insight Intelligenceというツールがリニューアルしたものになりますが、特徴としては「マーケターの声から生まれた」点でしょう。ツールというのは開発者とユーザーで思惑が食い違い、意外と出来そうで出来ないことがあるという現象が往々にして発生しますが、こちらのツールでは現場のマーケターが使いやすいための機能を提供されています。初期費用がかからず、月額費用のみで利用できる点も魅力的ですね。
 
Insight IntelligenceQはこちら

まとめ

さて、ここまでソーシャルリスニングについて概要の紹介から手順、ツール紹介などを解説してきました。
一つ言えることとして、ソーシャルリスニングにしても他のマーケティング手法にしても、それは何か実現したいことに対する手段でしかないということです。一方でそれらの手法は決して魔法のツールではありませんが、うまく使うことで描いた未来に近づくことが可能です。この記事がソーシャルリスニングを始めようとされている皆様に少しでもお役立ちできるのであれば何よりです。

アンケートはサーベロイドで

最後にはなりますが、当社サービスのご紹介をさせて下さい。この記事ではアンケートに対して否定的な表現も用いてしまいましたが、当社ではアンケートツールを開発、提供しております。冒頭でも述べたように、アンケートの魅力は安く早く大量サンプルの意見が獲得できる点です。
 
当社のサーベロイドはアンケート実施から平均2日、平均単価3万円で回収が完了するため、施策の実施において最も重要である「スピード」に影響をせずに効果測定をし、PDCAを高速回転させることが可能です。

ご興味のある方はぜひこちらから無料会員登録を行ってみてください。

社内承認など必要な方はこちらから資料をダウンロード可能です。
随時、サービス紹介も行っておりますので、お問い合わせフォームから「サービス紹介希望」とメールをお送りください。

それでは、ここまで読んで頂きありがとうございました!
42 件

関連する記事 こんな記事も人気です♪

エスノグラフィーとは?

エスノグラフィーとは?

現在ではまだまだ知られていないエスノグラフィー。ただマーケティングの先端では古くから利用されているようです。その成り立ちと特長を解説します。
サンプリングとは? リサーチにおける対象者抽出の重要性について解説

サンプリングとは? リサーチにおける対象者抽出の重要性について解説

リサーチでのサンプリングという言葉、なかなか聞いたことがないかもしれません。ここではリサーチでのサンプリングについて、その手法とともに解説します。
覆面調査(ミステリーショッパー)とは? 用語解説からツール紹介まで

覆面調査(ミステリーショッパー)とは? 用語解説からツール紹介まで

ミステリーショッパーは定性調査の1手法とされており、主に店舗・店頭で行われる調査です。当記事では覆面調査(ミステリーショッパー)について解説します。
学術調査(アカデミックリサーチ)の実施方法から注意点まで解説

学術調査(アカデミックリサーチ)の実施方法から注意点まで解説

学術調査(アカデミックリサーチ)を実施するに当たってどのような実施方法があるのか、また多くの方が起こしがちなミスについて解説いたします。学術調査の実施前にぜひご一読ください。
出現率とは?

出現率とは?

ネットリサーチを行う際に聞かれる“出現率”。分かりやすく解説します。

この記事のキーワード

この記事のキュレーター

高橋(MRJ編集長) 高橋(MRJ編集長)