2020年10月12日 更新

D.I.Y.リサーチ入門(14)

DIYリサーチのツール・サービス、アンケートの設計から分析までのかんたんな入門コラム

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3 アンケート結果の集計・分析ツール

「集計結果のビジュアル化」、つまりグラフの作成は、リサーチ業務の中でとても重要な要素のひとつです。

グラフ作成は、分析者すなわちDIYリサーチャーであるあなたがデータを理解し分析するための工程であり、同時に、リサーチ結果を上司・同僚やクライアントに伝え理解してもらうためのツールでもあります。

「インフォグラフィックス:ヴィジュアルストーリーテリングの力」(Jason Lankow 2012)という本では、インフォグラフィック=データや情報の視覚表現を「探求型」と「説話型」に分類しています。「探求型」はデータを簡潔に表すタイプ、「説話型」はイラストなどを用いて読者の関心を引くようにつくるタイプといえますが、リサーチ業務ではこの両方を使う必要があり、「探求型」が分析のためのもの、「説話型」が伝達のためのものになります。

分析を、出てきた数字だけ見て進めるのはむずかしく、間違った認識をしていまいがちです。「探求型」のグラフ/チャートを見ながら分析を進めるというのが現代的でもあり、かつデータの把握を誤らないやり方だといえます。

分析のためのグラフ作成にあたっては、「探求型」のインフォグラフィックについて理解する必要があり、前提として、アメリカの統計学者エドワード・タフテの「チャートジャンク」や「データインク比」の議論を知っておくとよいです。

データインク比については、こちら(Show the Data - Maximize the Data Ink Ratio / Playfair Data )の動画をみていただくと考え方がわかると思います。(英語ですが、絵をみているだけでわかります)

グラフのいろいろ(棒グラフの仲間)

アンケートデータのグラフ化で、一番よく使われるのは棒グラフ https://www.google.com/search?source=univ&tbm=isch&q=bar+chart です。
棒グラフを作成し、昇順/降順にソートし、どこに差があるかなどを見るというのが、分析の第一歩といえます。

棒グラフの仲間をいろいろ見てみましょう。
ヒストグラム(度数分布図) https://www.google.com/search?source=univ&tbm=isch&q=histogram は数量で集めたデータの分布をみるのに使います。

複数の数量データを比較しながら見たい場合は、箱ひげ図 https://www.google.com/search?source=univ&tbm=isch&q=box+plot を使うことも考えてみましょう(株価などを見ている方にはおなじみだと思います)。真ん中の線が中央値(または平均値、併記する場合は平均値をドットにする)、箱の上が4分の3分位値、下が4分の1分位値、ヒゲの一番上が最大値、一番下が最小値、というのが良くある使い方です。また、ヒゲを使って標本誤差を表現することもできます。

積み重ね棒グラフ(帯グラフ)https://www.google.com/search?source=univ&tbm=isch&q=stacking+bar+chart は、アンケートデータでは特に段階評価のマトリクス設問に使うことが多いと思います。これも何らかの基準を決めて(TOP2BOXなど)、ソートして見ることで理解しやすくなります。

また、段階評価のようにカテゴリーにポジ/ネガなどの方向性や順序性がある場合は、グラフの色味で方向性を表現したり、色の濃淡で順序性を表現するとより把握しやすいグラフになります(「ヒートマップ」と同じ考え方です)。

ポジ/ネガのある尺度で、ポジとネガの大きさを対比したい場合は、二極分散型棒グラフhttps://www.google.com/search?source=univ&tbm=isch&q=diverging+bar+chart も良く使われます。ステーペル尺度という設問形式は、質問自体が二極分散型のイメージになっています。

少し変わったグラフで、モザイクプロット https://www.google.com/search?source=univ&tbm=isch&q=mosaicplot というグラフもあります。これは、クロス集計結果のグラフ表現に使われるものです。

このほか、スケジュール管理で使われるガントチャートや、財務データに使われるウォーターフォール図なども棒グラフの一種といえます。データによっては、アンケート結果のグラフとしても参考にできる手法です。

次回も、引き続きグラフの種類を紹介します。

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