2020年8月9日 更新

D.I.Y.リサーチ入門(9)

DIYリサーチのツール・サービス、アンケートの設計から分析までのかんたんな入門コラム

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2 アンケートの対象者(パネル)と配信・回収

対象者のリストがある場合

オンラインでweb上のhtmlフォームを使ったアンケートをする場合について、回答者の集め方を単純に考えてみます。

顧客リストや従業員名簿など、対象者のリストがある場合は、その対象者にアンケートのURLを何らかの形で伝えることで、協力依頼が可能になります。メールアドレスやSNSのアカウント、携帯電話番号を把握しており、EメールやSNSメッセージ、SMS(ショートメッセージ)などで対象者にアクセスできるなら、依頼文にURLを記載できればなんの問題もありません。

この場合、次の目標は「リストの対象者に、1回だけ、必ず回答してもらいたい」ということになります。そのためには、回答者のIDを把握することが、二重回答を防いだり未回答者へのリマインダー(再依頼、督促)を行う上で役にたつため、URLにIDを示すパラメータを付与する、あるいはURLのほかに入力してもらうアカウントIDとパスワードを伝えることがあります。回答者のIDを把握することは、アンケートの回答以外にわかっているその回答者のデータ、例えば各種の属性や購買履歴などの顧客情報、その他の外部情報を紐づけできるという分析上の利点も生じます。

アンケートURLの例:回答者のIDをパラメータとして付与する場合は、パラメータが推定できないよう暗号化する(アクセス者がパラメータを改ざんしてアクセスできないように)。
https://mydomain.com/survey/?rid=d5a4508fdc93cac73a5eb91ab96c020e


とすると、リストの対象者ごとに別々の情報(パラメータ付きURLなど)を伝えなくてはならないので、メール等で一斉送信する際に、それぞれ異なる情報を差し込める機能が必要です。また、IDパラメータを暗号化、複合化する機能も必要になります。このようなメール等のシステムは、リストという個人情報・機密情報を扱うため、セキュリティ上は自前のシステムとして管理・運用することが望ましいと思いますが、用意できない場合は、リサーチシステムにリスト(パネル)管理・運用、メールツールがあると便利です。もちろん、リサーチシステムとその提供会社のセキュリティや情報管理についてしっかりしているか、どのような契約になるか確認が必要です。

リスト管理・メールシステムを自前で用意できる場合は、回答があったかを問い合わせられるようなAPIがリサーチシステムに用意されていると、回収率管理やリマインダーを行う際に、自前のシステムから呼び出して連携させることによって便利に使えると思います。

以上のように、メール等でURLを伝えられる環境であれば、ただクリックしてもらうことでアンケートに誘導することができますが、リストに、オンラインでアクセスできる情報が整備されておらず、郵便など紙媒体で依頼しなければならない場合もあります。

こうしたケースで、アンケートのURLを直接入力させる、というのはスマートなやり方とはいえないし、協力率を下げる要因になってしまうと思いますが、どうしても入力させる必要がある場合には、URLを無意味な長い文字列ではなく、わかりやすいもの、短いものにできる機能がリサーチツールにあると、便利になります。(もちろん、ツールになくても他のサービスを利用して短縮URLを作ることはできますが)

また、URLを伝えるよりはQRコードなどをスマートフォン等で読み込んでもらってアクセスしてもらうほうがスマートですから、QRコードを発行できる機能がツールにあると便利です。QRコード等でアクセスしてもらう方法は、次回説明する「対象者のリストがない場合」、会場や広告などでチラシを使って回答者を募る場合に特に有効になります。

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